成功パターンを手にするために

ご存知の方も多いかと思いますが、私たちの意識というものには自分自身で認識できる部分とできない部分があると言います。

認識できる部分を顕在意識と言い、それは全体の5%とか3%とか言われます。よく海に浮かぶ氷山の「海面に出ている部分」なんて表現もされますよね。じゃぁそれ以外の部分はどうなっているの?というと、ざっくりと「無意識」と表現されもしますが、顕在意識の下には潜在意識があり、そしてその更に下に無意識がある、というように言われているんですね。

自分で意識できる顕在部分はほんのちょっとだから、この潜在意識なり無意識をいかにコントロールするかが人生の質を変える!なんて言われて、それにまつわる色んな本が巷にはたくさん出ています。

今日はそんな本のひとつから、リトリーブサイコセラピー目線の大事なお話です。

メタ無意識が人生を変える

ご紹介する本はこちらです。
『なぜかうまくいく人のすごい無意識』 梯谷幸司 著 フォレスト出版

この著書の中で梯谷氏は「メタ無意識」というものを定義されています。それは「人生に起きる現実を入れる型」であり、「人を存在させる前提」であり、「考え方のベース」で「情報の濾過フィルター」であると。

多くの実例や脳、遺伝子といった話も出てきますので、とても興味深く読める本です。どうぞ実際に本を読まれてみてください。

このメタ無意識には人それぞれクセがあり、いくつかのパターンに分けられると書かれています。それをメタプログラムと呼んで、本の中では14のパターンに分類されているんです。そして世で成功する人には一定のパターンがあるそうなんですね。

実際にこの14のパターンを目にしてみて、頷けることが多くありました。ここはご自身で確認されることをお勧めします。

さて、前置きが長くなりましたが、私がリトリーブサイコセラピー目線で考える大事な話はここからです。

14のパターンのうちのひとつにこんな内容のものがあります。

■根本欲求 [ 生存欲求 or 目的欲求 ]

生存欲求とは字のごとく、生存=生き残ること、安心安全を得ることといった命の確保のために行動する欲求であり、対して目的欲求とは生きる目的を実現する、本当の自分で生きるなど自己実現のために行動する欲求と定義されています。

これを読んで、あなたはご自身がどちらのパターンを選んでいると思われますか?

平和な日本に生きていても

ここで、紹介した本の中にも取り上げられているヴィクトール・フランクルについて触れておきましょう。 ヴィクトール・フランクル と言えば『夜と霧』が有名ですが、彼の研究の話が本の中に記されています。

ヴィクトール・フランクルはナチスドイツによるユダヤ人強制収容を経験している心理学者であり、その体験について描かれているのが『夜と霧』です。

一日で何万人もの人が殺される中で、絶望に追いやられ心身ともに衰弱していく人たちと生き残った人たちとはいったい何が違っていたのか?

それが生存欲求と目的欲求の違い。
ただ単に生きて収容所を出たいと思っていた人と、収容所を出た後に「自分が何を成すか?」を思い描いていた人との違い。

収容所を生きて出られた時に自分がしたいことを明確に意識している人ほど、生き残れていたというのですね。

そんな実例を出されれば、ただ生きるだけではなく、目的を持って生きたいと誰しもが思います。特に今の日本はとても平和で豊かで、だからこそ「使命」といった言葉で表現される「自分だからこそ成せるもの」を多くの人が探しています。それを追い求められるほどに、生きることは当たり前に保障されている状態であり、多くの人は「生存欲求」を強く持つ必要がないのです。

……と本来ならば言いたいところですが、実はそうでもないことを、ご存知でしょうか?

命を守るようにして生きる

「もう、明日の命も危ないかもしれない……」と、そこまで追い詰められた心境に陥った方はどれほどいらっしゃるでしょうか。

戦争もなく、ある一定の保障も整備されている豊かな国に生きていようとも、様々な問題はあります。病気や災害だけではなく、児童虐待により栄養失調で亡くなっていく子ども、配偶者の暴力にさらされ今にも殺される恐怖を味わう大人もいます。

けれどそうは言ってもやはり多くの人は命の危険を強く意識したことなどなく、命は何を意識せずとも明日に続いていくと感じている方のほうが現代の日本においては多数なのではないかと思うのです。私もそうです。自分の命が今にも消えるかもしれないなどと意識したことなどありません。

……ですが、無意識の中ではそうでもなかったのです。

それではどんなときに「自分の命が危うい」と感じたのか? 
それは例えば前回のコラムでも書いた”失敗してしまうとき”です。

え? 失敗したって言っても……そんな、命が取られるわけでもあるまいし……。

きっとそんな風に思う方もいるかと思います。けれど、それが命が脅かされるように感じてしまうのですね。

他にも、我慢をやめてしまったら死んでしまう、いつも人に気を配っていなければ死んでしまう、自分なりの考えを持ったら死んでしまう、欲しいものを求めたら死んでしまう、休んだら死んでしまう、ダメな自分でなくなったら死んでしまう……などなど、「〇〇になったら死んでしまう」と思う場面は人それぞれとは言え、たくさんあるのです。

もちろん無意識で思うことですよ。

けれど、無意識で命の危険を感じているからこそ、無意識で常に「生きようとする欲求」を抱えています。つまり生存欲求ですね。

目的欲求で生きようとしても

自分が何を成すために産まれてきたのかを知り、それを成すために生きようとする。

そんな生き方をいま多くの人が求めています。それは悪いことではありません。いま確かに、少なくともこの日本は、それが実現できる社会であるのです。

ただ、そんな目的欲求をいくら顕在意識の中で求めていても、無意識の中で生存欲求を抱えていたのなら、どうしても生存欲求が勝ります。それは当然ですよね、なんといっても命あっての物種ですから。

どんなに環境を整え、命に何も問題がない状況を作り出したとしても、無意識の中にある生存欲求は簡単には消えません。それは無意識の中で命の危険を感じているからです。

なぜそのような命の危険にも通じる感覚を持っているのか?

リトリーブサイコセラピーではそんな謎解きをしていきます。

その謎を解き、もう命の危険を感じていなくてもいいと無意識が納得できたとき、本の言葉を使うなら、徐々に生存欲求から目的欲求へのシフトが起こることになるのです。

人生を変える力を持つメタ無意識、それが持つメタプログラムのうちのひとつとして求められる成功パターン「目的欲求」。それを手に入れるにはまず自分自身の中にある命の危険を感じるほどの恐怖に向き合う必要があるのです。

ご紹介した本に書かれた成功パターンが強力だと感じるからこそ、このポイントは特に重要だと感じました。成功者の成功パターンを手に入れたいと望む人ほど忘れずにいてほしいと思います。


『なぜかうまくいく人のすごい無意識』 

梯谷幸司 著 フォレスト出版

フォレスト出版の紹介ページ


心理セラピーに興味を持たれた方はこちらから